時短勤務1ヶ月半、定時で帰れたのは2回。それでも続ける理由

時短勤務で定時に帰れたのは、この1ヶ月半で、たった2回でした。
「家族で調整して」と言われ、「旦那さんの子供でもあるんだから」と言われ、それでも私は、時短勤務を選んだことを後悔していません。
ただ、制度と現実の間には、想像していなかったギャップがたくさんありました。
このまま、続けていいのか。

今のままで、合っているのか。
まだ答えは出ていません。でも、今の自分のリアルを、そのまま記録しておきたいと思いました。これから時短勤務を考えている方に、少しでも参考になればと思います。

時短勤務、始めてみたら見えてきたもの

時短勤務で復職という働き方を選びました。
きっかけはいくつかありました。夫は出張が多く、私が出社すると、何かあったときに戻るまで1時間ほどかかってしまいます。お迎えに行きにくいことも、初めての育児で不安だったことも、大きな理由でした。
それに、娘はまだ離乳食の時期。大人の食事をそのまま分けるわけにはいかず、準備にはどうしても時間がかかります。離乳食だけは、きちんと向き合いたいと思っていました。
仕事面では、私は外勤で、顧客の都合で夜遅くなることも少なくありませんでした。フルタイムで復職してそれをこなすのは、家庭の事情を考えると無理だと判断しました。
そしてもうひとつ。娘の生活リズムです。復職直前、娘は18時頃には眠くなっている日が多くありました。日の出とともに起きて、日の入りとともに眠る。そんな生活を、できるだけ守ってあげたいと思っていました。17時半まで働いていたら、その時間には間に合いません。
会社の福利厚生で、時短勤務でも給与の補助が出ることを知ったのも、決断を後押ししてくれました。
娘が7ヶ月になった今年の4月、時短勤務をスタートしました。
時短の人というイメージは、周りの人から思っていてほしいと思っていました。友人に聞くと、9割くらいの人は時短だということも子持ちだということもすぐに忘れてしまうけれど、1割くらいは「会議、早い時間の方がいいですよね」「この日遅くなりそうだけど大丈夫?」と気遣ってくれるそうです。1割もいたら御の字、と思いました。
でも、実際に始めてみると、その先には想像していなかった現実が待っていました。

「制度はあるのに、現場は時短前提じゃない」というギャップ

時短勤務を選んだとき、権利を主張する気はあまりありませんでした。それでも、思った以上に配慮されない場面がありました。
会議が定時を過ぎて続くことがあったとき、上司から言われたのは「家族で調整してほしい」という言葉でした。「その日は旦那さんにお迎えを頼んだら?会議の途中で帰ると聞き漏らすこともあるし、それをあなたに伝える人の時間も使ってしまう。旦那さんの子供でもあるんだから」と。
1ヶ月半経った今、繁忙期とはいえ、時短の定時で帰れたのは2回だけです。
このやり取りのあと、柔らかく人事に相談してみました。けれど、結論は「現場で、上司と相談してほしい」とのことでした。
勤怠の書き方について人事に相談したメールには、上司もccで入っていました。やり取りの中で、人事の担当者は「会議なども、できる限り時短の定時で帰れるように」と書いてくれていました。でも、上司からは特にコメントはなく、その後も特に何か言われることはありませんでした。
業務量も、他の人とほとんど同じです。給与が減らされていない時短なので、それ自体はありがたいことですが、もし減らされていたら、とても無理だっただろうと思います。
周囲は「今日は旦那さんが見てくれてるの?」と声をかけてくれることもあります。優しさだとはわかっています。それでも、どこかひっかかるものがありました。「旦那さんの子供でもあるんだから」「仕事なんだから」と、夫が迎えに行くことは当然の義務のように言われる一方で、実際に夫が見ているときは「見てくれてるの?」というニュアンスで聞かれる。当然のはずのことが、まるで”してもらっている”ことのように扱われる。そのズレに、何度も小さく引っかかってきました。

削れるところがもう残っていない、という時間の感覚

平日のある1日を、そのまま書き出してみます。
5:00 起床。朝食の準備と、自分の準備

6:00 3人で朝ご飯。ミルク、着替えは夫と交代で

7:00 準備終わり。保育園に行く前に少し遊んだり、絵本を読んだり

7:30 保育園へ(夫が送る)。朝食の片付けと最終準備

7:50 出発

16:00 帰宅。仕事の日報を書いたり、明日の準備をしたり

16:45 お迎えの準備。離乳食を温めて、水分量を調整して、潰して、食べやすい形状ととろみにして、冷やす。お風呂を沸かして、着替えを用意

17:10 お迎え。離乳食、お風呂、ミルク、絵本の読み聞かせ

18:30 眠くなったら寝かしつけ

19:00 就寝。晩ご飯の準備

19:30 晩ご飯

20:10 片付け

20:30〜21:50 お風呂、仕事(日報や翌日準備)

22:30 就寝
書き出してみると、隙間がほとんどないことに、自分でも驚きます。
時短勤務とはいえ、仕事には実質8時間以上の時間を使っていると思います。外勤は融通がきくと言われますが、夜遅くまで作業しないと終わらないこともあります。クオリティを求めれば求めるほど時間がかかりますし、低クオリティなことはしたくない。昔は、自分が納得するものを時間をかけて作り上げる時間がありました。それが、今はできません。
そうして時間をやりくりする中で、削ったものもいくつかあります。
化粧は薄くなりました。昔はもっとちゃんとしていたと思います。晩ご飯も、昔は手をかけて作っていましたが、今は違います。夫婦の時間も、あれこれ話していたのが、今は連絡事項がメインになりました。睡眠時間も、昔は23時に寝て7時に起きていた8時間睡眠だったのが、今は6時間半ほどになっています。趣味や副業は、何ひとつできていません。
離乳食も、完璧にできているわけではありません。それでも、できる限り、丁寧に娘と関わっていきたいと思っています。
何をしているんだろう、と思う瞬間があります。削れるところは、もう残っていない気がします。

「定時で帰れない自分」と、どう向き合うか

定時で帰ろう、と決めていたはずでした。それでも、実際には、ほとんど定時で帰れていません。
新製品の発売など、何かイベントがあるときは、どうしても残ってしまいたくなります。それに、私は情報を売る仕事をしています。早く確実に顧客に情報を届けることが大切な仕事です。あと一件連絡することで、助かる人が増えるかもしれない。そう思うと、なかなか帰りにくくなります。営業として数字が見えてしまう仕事でもあるので、あと一件で数字が上がるかもしれないと思うと、つい時間を使ってしまいます。
そうやって、結局ほとんど定時で帰れない日々が続いています。
正直、今はそれでいいと思っています。今は繁忙期だから、仕方ない。落ち着いたら、定時で帰ろう。そう思いながら、毎日を過ごしています。
きれいに割り切れているわけではありません。それでも、無理に答えを出さずに、今はこのまま進んでみようと思っています。

仕事も育児も100%できていない、という感覚とどう付き合うか

仕事でも、育児でも、100%できているという感覚は、今の私にはありません。
昔だったら、時間をかけてクオリティを高められたはずの仕事を、低クオリティのまま提出するしかない日がやってきます。それでいいわけではないと分かっていても、その時間が、今の私にはありません。
離乳食も同じです。きちんと向き合いたいと思っていたのに、和光堂やキューピーなど、市販の離乳食に頼る日が増えました。
この感覚と、今もうまく付き合えているわけではありません。整理がついていないまま、もうどうしようもない、という気持ちで過ごしている日も多くあります。
それでも、保育園にお迎えに行って、娘の元気な顔を見ると、それだけで少し救われる気がします。今日も100%ではなかったけれど、また明日があると思える瞬間です。

大変さを、誰かに話す時間すらない

大変さを誰かに話して、「みんなそうだよ」と流されてしまう。そんな場面を想像していました。でも、実際はそれ以前の問題でした。忙しすぎて、人と話す時間そのものがありません。
それでも一番近い存在は、やはり夫です。連絡事項がメインになってしまった会話でも、それでも一番話している相手です。それ以外の人とは、もっとドライな関わりになっています。
誰かに丁寧に話を聞いてもらう時間も、心の余裕も、今の私にはあまりありません。これも、今の自分のリアルなのだと思います。

「時短を選び続ける」というより、「今は変える余力がない」という本音

時短勤務は、娘が1歳になるまでの制度です。8月に1歳になるので、あと2ヶ月ほどでこの働き方は終わります。
正直に言うと、「選び続けている」というより、「変える相談をする時間すら取れていない」というのが実態です。上司や人事に時短の見直しを相談したい気持ちはありますが、その時間を作ることすら、今は難しいのです。
だから、あと2ヶ月、このままでいようと思っています。
これから時短勤務を考えている方に、伝えたいことがあります。
制度の中身を、自分が完璧に理解していても、上司が同じように理解しているとは限りません。「知っている」ことと「理解している」ことは、必ずしも同じではないからです。「〇〇という制度は、△△というものですよね。だから、◇◇というふうに運営していきたいと考えていますが、どうですか?」というように、制度の説明と自分の意思を、セットで伝えたほうがいいと思います。
もし上司が女性の場合、「あなたの時はどうしていましたか?」と聞いてみましょう、とアドバイスされることもあります。けれど、その上司自身の価値観で物事を進めてきたからこそ、今その立場にいるのも事実です。だからこそ、聞き方によっては、その価値観をそのまま押し付けられてしまう可能性もあります。
それに対抗するには、まず自分の考えを整理して、はっきり主張すること。「私はこうしたいです」と伝えてから聞くことを、おすすめします。

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